「営業の電話なんですけど」
事務所をやっていると、いわゆる「営業」のダイレクトメールや電話が頻繁にあります。
最近の営業電話は、固定電話ではなく携帯からかかってくるものが大半。
最初は「お客さまからかも?」と思いながら出ていましたが、
最近はまず「営業電話かも?」と思いながら電話に出ます。
そして最近の営業電話は、名乗った後に「営業の電話なんですけど」と続ける人が結構います。
「営業電話」というのは総称的なものであって、
「これから自分が話す内容は営業です」と宣言するような使い方に違和感があるのは
私だけでしょうか。
それとも「タイパ」の考え方によって、
最初に営業電話であることを伝えるように推奨している会社があるのでしょうか。
先日、ある介護関係の会社さんからダイレクトメール(郵送)が届きました。
届く郵便物が多いので、受け取ったらすぐ仕分けることにしています。
ダイレクトメールは不要と判断することが多いのですが、
その介護関係の会社さんのものは一旦処分しようかと思い仕分けたのですが
内容で目が留まるものがあり、今は必要ではないけれどいつか必要になりそうだと判断。
保管しておくことにしました。
その翌日。
その会社の方から直接電話がありました。
「司法書士の方にも多く利用いただいていて、先生のお力になれることがあればと思い
ご連絡差し上げました。今何かお困りごとはありませんか」と言われたので
「今現在は特に必要な案件はないです」と答えました。
すると「いつかお力になれることが出てきましたらいつでもご連絡ください。
司法書士の先生でも、時間がたってからご連絡くださる方もいます。」
これぞ、最近なかった「正統派の営業電話」だと思いました。
売り込みたいけれど、相手がどんな状況にあるのかはなかなかわからない。
でも自分の提供しようとしているサービスを相手に知ってほしい。
相手に、いつか困ったときに自分のサービスを思い出してほしい。
それが相手のためになると信じて伝える。
そういう気持ちで、私もお客さまとの面談に臨みたいと改めて思いました。
原点のようなものを思い出させてくれる「営業電話」でした。